【ルポ】急速発展する中国最貧エリア・貴州省[vol.1」...NTTも進出しビッグデータの拠点に

ロボティア編集部2018年4月25日(水曜日)

筆者は3月に中国貴州省・貴陽市へ視察に行く機会に恵まれた。

貴州省の首都である貴陽市といえば、特に貧困層が多く、有名なものとしては一部の観光地と白酒で有名な茅台酒(マオタイ)のみであった。とはいえ四川や重慶に比べると観光地もそこまで有名な所はない。中国に10年いる筆者も観光地の名前を挙げろと言われても分からないくらいである。

近年、この貴陽市がビッグデータセンターの中心都市として手を挙げ、この場所に広大なデータセンターを作り、関連企業を誘致する流れになっている。そこで、実際に行ってみようという事で今回の視察団が組まれた。

調べてみると貴陽市は近年中国において急激な成長をしており、新たな経済発展を進める国家モデル都市の第一号とされている。その中でビッグデータやIoTの研究開発や利用に意欲的な都市となっている。さらには、すでに行政手続き関連は殆ど電子化されており、支払いや申請関連は全て電子手続きで完了することができる。

日本の地方都市は到底及ばない成長ぶりである。立地的には深センの北西側にあり、重慶の南側になる。深センからは飛行機で2時間弱、広州からは新幹線で4時間という場所で思ったよりも近い。深センなど沿岸部の企業が進出するには悪くない場所である。

筆者は移動の際にあてにしていたが、中国の都市ではどこに行ってもあるはずのモバイクやofoといったシェア自転車は街の中心部に1台もなかった。歩くと分かるが、重慶と同じでとにかく坂が多くアップダウンが激しい。流石にこういう場所では自転車に乗る人が居ないので、シェア自転車は広まっていない。