【ドローン空撮】「写真測量」と「レーザー計測システム」の現在

ロボティア編集部2016年8月22日(月曜日)

ドローン_レーザー測量のイメージ
Photo by KELEK

 例えば、これから太陽光パネルを設置することを計画している山があるとしましょう。そこには木々がうっそうと生えているのですが、計画段階なので伐採などしていません。測量する側は、太陽光パネル設置の設計を行う前に設置に適しているのかを判断、また建設にかかる費用の算出などを行いたいので、地表面の地形がどのようになっているのかを事前に知る必要があります。このような重要なデータが、木々に隠れてしまっているのです。

 そのデータは「地表モデル(DEM)」と呼ばれています。地表モデルは、「航空レーザー計測」(有人航空機によるレーザー測距)で計ることが可能です。しかし、有人航空機による航空レーザー計測は、運用コストが高くなるという課題がありました。

 そのため、ドローンにレーザー計測システムを搭載することで、写真測量では不十分だった、また有人飛行によるレーザー測量ではコストがかかりすぎていたタスクを、より簡単かつリーズナブルに行えるようにしようという試みがはじまっています。しかし、現段階でまだ、商用利用できるレベルには達していません。

 というのも、少し前の時点ではドローンに積載するレーザー計測システムの“重量”が問題になりました。重量物を搭載するドローンは機体、プロペラともに大型になります。ドローンはプロペラの回転数をコントロールすることにより姿勢を制御していますが、プロペラが大型だと慣性の力が強く、回転が止まりづらくなります。結果、姿勢制御の反応が遅れてしまい、最悪の場合墜落してしまうことになります。

 現在、非常に軽量なレーザー計測システムの販売が開始され、導入会社から計測サービスも発表されています。それでも、レーザー計測システム自体は非常に高価なシステムのままであり、計測後の処理にも設備が必要になりますので、導入コストが高い状況が続いています。

 とはいえ、今後、「ドローンによるレーザー計測」は発展していくことは間違いないはずです。ドローンに搭載できるレーザー計測システムのコストダウンや性能向上、そして実際の計測事例が増えることが期待されています。