遺伝子編集技術は、核酸分解酵素を使用して、特定部位のDNAを除去・添加・修正する技術をいう。特に第3世代技術であるクリスパー・キャス9=CRISPR-Cas9が開発され期待が高まっている。
科学ジャーナル誌「サイエンス」は昨年末、「今年の画期的10大科学成果1位」に遺伝子編集を挙げ、また「ネイチャー」誌は「今年の10大科学者1位」に遺伝子編集の研究者である黄軍就副教授(中国・広州、中山大学=Sun Yat-sen University)を選定した。
遺伝子編集技術を活用すれば、エイズ=AIDS(後天性免疫不全症候群)など遺伝子変異に起因する疾患の根本的治療が可能なだけでなく、糖尿病など慢性疾患や難治性疾患も治療することができるとされる。
しかし、今回の技術影響評価の結果、遺伝子編集技術が目標としたDNA配列ではなく、生命活動と直結したDNAを誤って切断してしまった場合には、副作用につながる懸念があることが提起された。実際に治療に適用するには、追加の研究開発と、安全性に対する検証が必要であるとの指摘もでている。
また、同技術を、胚・生殖細胞に適用すると、遺伝性疾患の根本的な治療が可能だが、予期しない副作用が発生したり、優生学的・社会的差別を生む可能性があり、倫理的議論に対する社会的合意がなされなければならないという提言もあった。
また、遺伝子編集技術が適用された農畜産物を、食品として摂取したとき安全であるか、生態系への悪影響はないかなどの検証も必要であると評価された。なおこの技術影響評価の結果は、韓国関係省庁に通知され今後の関連政策に反映される予定である。
(ロボティア編集部)
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