中国で販売されたロボット数は5万7000台、前年比54.6%増加

ロボティア編集部2015年8月11日(火曜日)
国際創客ウイークのオブジェクト
中国・深センで開催された国際創客ウイークのオブジェクト photo by hc360.com

中国ロボット産業連盟が発表した資料によると、2014年に中国で販売されたロボットは5万7000台で、前年比54.6%増加したと北京日報が10日伝えた。これは、世界中の販売量の4分の1を占める量だ。中国国内で生産されたロボットは約1万7000台に達し売上高は前年比60%増の約30億元(約570億円)となった。中国のロボット市場は、2年連続で世界1位を占めたと同メディアは付け加えた。

中国国内のロボット需要は、主に産業のアップグレードや工場の自動化過程で生じている。ロボットは重い資材の運搬や金属の溶接まで様々な分野で使用され、高温作業のような人間がこなすには危険な仕事で活躍している。工業用ロボットはすでに、自動車、電子、石油化学、軍事、航空、食品、医薬、金属製品などの分野で応用されている。

中国国内のとある自動車部品メーカー側は「若い従業員は、過酷な労働条件に耐えかねて概ね3ヶ月で辞職する。人力に依存できることも限られているため、ロボットを追加で導入し、生産性を高めようとしている」と述べた。また、他企業の関係者は「1台の小型ロボットを購入すれば労働者2人分の仕事をこなす。約2年でロボット購入費のもとを取ることができる」と話す。加えて、「5年前には3〜4年かけなければロボット購入のもとが取れなかった。最近では人件費が上がり、回収期間が短くなっている」とした。

ITメディアテックリパブリックや経済誌ビジネス・スペクテーターなど主要海外メディアは、中国の工場がロボットの導入で生産性を向上させ、品質を引き上げていると報じている。特に多くの工場が密集している広東省東莞地域の企業を中心に、ロボットを導入し競争力強化に乗り出しているとした。