マイナス成長のデンマーク経済...ロボット導入・自動化で復活か

ロボティア編集部2016年8月23日(火曜日)

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DTIのイメージ写真 photo by odenserobotics

 工場の自動化が達成されると、海外に流出していた工場も国内回帰をはじめた。デンマーク商工会議所は、2008年の金融危機以降、海外に流出した15万の雇用がデンマークに戻ってきたと分析している。

 デンマークが産業用ロボットの活用に成功した背景には、ロボット開発インフラを集中・強化してきたという実情がある。人口17万人のオーデンセ市には、ロボット関連企業が70以上密集しており、年間7000台以上のロボットを生産しているという。

「ロボット・ハブ」と呼ばれる同地域では、ロボット関連のビジネスアイデアが採用されると、24ヶ月間無料で事務・ワークスペース、会議室、カフェなどを使用することができる。また、ロボット産業の中枢としての役割を果たすデンマーク技術研究所(danish technological institute=DTI)が、技術的なアドバイスを提供。投資家とのコミュニケーションも仲介する。

 同地域に拠点を構える企業群が開発したロボットは、重量物の運搬、微細溶接、組立など多方面で活用される。専門家たちの分析では、不足している熟練労働力の穴を埋め、さらに現在働いている労働者の生産性も高めているという。

 デンマークの問題は、先進国にとって共通の課題と言える。高齢化や人口減少による生産性の低下を、ロボットもしくは移民=海外労働者の確保で解決しようという国も多い。デンマークのロボットへの取り組みは、今後他国にどう影響するのだろうか。いずれにせよ、非常に興味深いスタディーケースとなることだけは間違いなさそうだ。