人工知能がベートベンを超える!?アルゴリズム音楽が話題

ロボティア編集部2015年9月15日(火曜日)

Beethoven512

アルゴリズム(algorithm)とは、問題を解決するための順序付けられた手順を指す。コンピュータを動作させるためには、関連する情報をどのように入力し、入力された情報をどのように処理し、得られたデータをどのように出力して表示するかなどのアルゴリズムをプログラムしなければならない。

これまで、アルゴリズムは人間が作ってきた。しかし、最近では人が作った人工知能(AI)がその役割を代行し始めた。様々な分野で人工知能が活躍中だが、最近大きな話題になっているのが音楽の分野だ。人工知能が作曲した「アルゴリズム音楽(algorithm music)」が音楽市場に影響力を発揮し始めた。

オーストラリアのIT専門誌「ギズマグ(Gizmag)」の報道によると、米カリフォルニア大学で非常勤研究者として活動しているデビッド・コープ(David Cope)教授は、1981年から同大学の研究室で「アルゴリズムミュージック」を作曲してきたという。そのキャリアはすでに30年におよぶ。

これまで彼は「アルゴリズムミュージック」をテーマに、10数冊の著書を出版した。また、各種メディア数え切れないほど多くの寄稿しコンピュータ音楽について紹介してきた。彼が作曲した音楽は非常に多様である。

デビッド・コープ教授は、有名作曲家たちの伝統的な作曲技法をそのまま模倣することに努力を傾けてきた。そしてそれを人工知能の中に入力し続けた。現在では、人工知能が有名作曲家たちよりも強力で影響力のある音楽を作曲できるというのがコープ教授の持論である。というのも、人工知能は作曲家と比べ“体力的”に優れているというのだ。

通常、人間が交響曲をひとつ作曲するのに要する歳月は数ヶ月から数年におよぶ。しかし、人工知能は声楽曲、器楽曲はもちろん、協奏曲全体を15分程度で作ってしまう。 5〜6歳のときに作曲を始めたというモーツァルトの天才的な作曲能力を、時間的にはるかに凌駕することができるという説明である。