【ルポ】急速発展する中国最貧エリア・貴州省[vol.3]...VRテーマパークの巨大ガンダム

ロボティア編集部2018年4月25日(水曜日)

(本稿は急速発展する中国最貧エリア・貴州省[vol.2]の続きです)

次の日に向かった場所は、「渓雲小鎮」というインキュベーションセンター。ここは、深センで投資を行っている「沸騰VC」が運営している。

既に入居者もいて、一定の条件を満たせば家賃はタダ、光熱費のみを負担で利用できるとのこと。ここに入っている企業は名刺交換してみると広州や深センの会社が多く、彼らは既に沿岸部から貴陽に進出している。その中でも元々貴陽出身で沿岸部にいたが、戻ってきた人もいる。

この場所は隣に大学城があり、いくつかの大学が入っているので、学生のスタートアップや卒業後に起業する人には良い環境である。他にもブロックチェーンを使った絵画などの版権を管理するシステムを作っている企業も入っている。ここにも世界初の~と書いてある。

ここに入居している人たちにインタビューしてみたが、その中でもビッグデータを活用した旅行関連の企業の話によると、「貴陽の人は昔から外に出る意識が強く、若いうちに子供を留学させたり、海外旅行に行く人が多い」とのこと。

深センのロボット企業が競技用ロボットを作っていたり、競技用FRVドローンを作っている企業もいる。この企業の紹介が展示されていたが、ドローンの写真の背景が山と河など田舎の風景になっていて、深センで見るものとは対照的な画像になっている。

ここは外に出ると向かいに観光地である十里河灘という川があり大自然も近くにある。これも深センにはない環境で、大自然とイノベーションの融合である。

ブロックチェーン関連企業は既に30社ほど貴州進出を果たし、ブロックチェーン技術イノベーション及び応用についての施策を出しており、既に土台が出来上がっている。

現在、この場所にいる人の多くは、もともと貴陽出身であり都会から戻って来た人であるが、全く別々の場所から来る人も増えており、今後は現地での人材育成も重要なポイントになってくるだろう。

その次に訪問したのは空港近くに建設中のVRテーマパーク『東方科幻谷』があり、ここの投資規模は100億元(約1700億円)。5月に開園予定とのこと。

入り口を抜けるとお台場のガンダムより大きなロボットがお出迎え。オープンするとロボットに登れるという。

いくつかのアトラクションを体験させてもらったが、なかなかクオリティも良い感じで、深センにある10秒で酔ってしまうようなものよりは良いといった所。しかしまだまだコンテンツ不足のような感じであった。