模倣学習で「汎用ロボットアーム」開発に拍車...米ステルスベンチャーが成果を周知開始

ロボティア編集部2017年11月30日(木曜日)

人間が持つ能力のひとつに「モノをつまみあげる」というものがある。物の形状や大きさが変化しても、人間は対象に合わせてつまみあげることができる。しかし、ロボットにはそれができない。大きさや形が少し変化しただけでも混乱してしまう。工場や倉庫に普及している産業用ロボットアームは、通常、プログラミングされた製品だけを扱うことができる。

そんなロボットアームの能力の限界を克服しようと、ロボットスタートアップ・Embodied Intelligenceが研究に乗り出した。同社は最新の人工知能技術を利用して、様々な形およびサイズのモノをつまみあげることができる「汎用ロボットアーム」を研究している。

Embodied Intelligenceは、非営利機関・オープンAIとバークレー大学出身の研究者たちによって設立された。発足と同時に調達した資金は700万ドル。これまでは活動を表に出さない「ステルスモード」で活動してきたが、最近では自社の研究成果について積極的に周知し始めている。

同社CEOのpeter Chen氏は、米メディアインタビューに答え「展示会に出展されたロボットは素晴らしい機能を備えていますが、ほとんどのひとつのことしかできない」とし「私たちは、いくつかの仕事をすることができるロボットを開発することを望んでいる」と述べている。加えて「私たちは今後10〜20年の間に、汎用ロボットに多くのタスクを処理させるようにするというビジョンを持ち、会社をスタートさせた」と抱負を語っている。